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未来を響き合わせる旅へ
パビリオン体験をより深めるために

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パビリオン体験をより深めるために

Better Co-Being での体験、そして大阪・関西万博での体験をより深めていただくため、宮田プロデューサーおすすめの万博の巡り方をご紹介します。ご来場前にぜひご一読ください。

はじめに、会場全体をゆるやかに取り囲む大屋根リングを訪れてみてください。建築家・藤本壮介氏が設計した木製グリッドのリングは、世界から集まる多様なパビリオンを見渡せるだけでなく、外側には瀬戸内海や大阪湾の風景が果てしなく広がり、私たちが生きる地球の大きさをあらためて実感させてくれます。

  • 歩き方の手がかり
    • 気になるパビリオンを俯瞰しながら、どんな未来像が提示されているか想像してみる
    • リングの外側にも目を向け、自然や都市とのつながりを感じ取ってみる
    • ふと足を止めて空を見上げることで、日常とは異なる視点を得る

大屋根リングで感じる「世界の響き」は、次に訪れる静けさの森で体験する「いのちの響き」と深く結びついています。

大屋根リングを歩いたあとは、会場の中心に広がる静けさの森へ。ここでは、大規模なモニュメントではなく、生態系そのものが未来の象徴として迎えられています。移植によって再生された森は、人間と自然、技術と生命が交わる新たな共生の場となっています。

静けさの森の中には、万博のテーマにつながる多様なアート作品が置かれています。どの作品により長くとどまるか、何に心が動かされるかは、訪れる方それぞれ異なります。どうぞ、ご自身の感覚に耳を澄ませながら、森のいのちと静かに対話してみてください。

  • オノ・ヨーコ|Cloud Piece
    【平和と人権】
    《Cloud Piece》は、空をすくい取るような鏡に映る風景を通じて、空がすべての人に開かれた共通の希望であることを示します。森の中央の池にも空が映り、風と光とともに表情を変え、大屋根リングが切り取る空とも静かに響き合います。分断を越え、つながりを思い出すための祈りの風景です。
  • レアンドロ・エルリッヒ|infinite garden
    【健康とウェルビーング】
    《infinite garden》は、鏡に映る無限の植物たちが私たちを包む空間。自然と自己が交わるこの体験は、身体的・精神的・社会的な調和としてのウェルビーングを静かに問い直します。揺らぐ葉の奥に、自分の呼吸もまた映っていることに、ふと気づくかもしれません。
  • ピエール・ユイグ|La Déraison
    【学びと遊び】
    《La Déraison》は、苔むした彫刻の断片と時間の変化が共鳴する空間。生命か非生命か、答えのない問いを前に佇むことで、学びが知識の獲得以上に、未知への感受性であることが見えてきます。「わからなさ」と出会うことが、未来の可能性を拓く重要な一歩となるのです。
  • トマス・サラセーノ|Conviviality
    【未来のコミュニティ・モビリティ】
    トマス・サラセーノ《Conviviality》は、森の上空に生きものたちの新たな生息空間を浮かべます。空中に漂うオブジェは、人間だけでない生命たちの移動と共生を象徴します。未来のモビリティとは、単なる効率ではなく、多様な存在が互いを尊重しながら共に生きる動的な営みであることを、そっと体感させてくれるのです。
  • ステファノ・マンクーゾ and PNAT|The Hidden Plant Community
    【地球と生物多様性】
    《The Hidden Plant Community》は、植物の光合成という、すべてのいのちを支える根源的な営みに光を当てた作品です。目には見えないエネルギーの循環と、植物同士が情報を伝え合うネットワークが、音や光を通じて可視化されます。地球の呼吸に耳を澄ますような体験が、共生への新たな感受性を開いてくれるでしょう。

森の中にはSANAAが設計した壁も天井もない不思議な空間、Better Co-Beingパビリオンが佇んでいます。自然の光や風、雨ですら取り込むこのパビリオンでは、4つの作品が「共鳴」をさまざまな角度から表現しています。

  • 塩田千春|言葉の丘
    【未来への文化共創】
    《言葉の丘》は、赤い糸と浮かぶ言葉が、風と光に揺れながら空間に溶け込んでいます。「未知への扉」「つなげる祈り」──風に揺れる糸が、見る人の記憶や願いと響き合いながら、未来の可能性につながっていきます。まだ名づけられていない共創の風景が、心の奥に静かにひろがっていきます。
  • 宮島達男|Counter Voice Network
    【食とライフスタイル】
    《Counter Voice Network》では、世界中の異なる言語のカウントダウンが響き合い、生命の有限性を静かに示唆します。1人ひとりのいのちもまた、終わりのない消費ではなく、有限で多様なつながりの中にあります。声と声の間に浮かび上がる静寂は、いきることを紡ぐための静かな呼吸となるでしょう。
  • 宮田裕章|共鳴の空
  • 宮田裕章 with EiM | Embracing Diversity
    【Beyond SDGs】
    《共鳴の空》と《Embracing Diversity》では、自然の光や雨、人と人の存在が呼応しながら、虹や光の祝福が生まれます。最大多数ではなく最大多様の幸福を求める、新たな未来像。違いを尊重し、響き合うことから紡がれる空間が、未来社会への静かな提案として広がります。 それぞれの作品は、特定の答えを与えるものではありません。どうぞ、パビリオンのグリッド越しに空を見上げながら、「自分がいま何を感じ、どんな未来を願っているのか」を静かに探ってみてください。

パビリオンでの体験が終わったあと、その日のインスピレーションを手がかりに、あらためて会場をめぐってみることをおすすめします。

  • 新たな視点で世界各国のパビリオンをのぞく: 先ほど芽生えた問いや共鳴を通して得られた視点を糸口に、各国が提案する未来像を見比べてみる
  • 大屋根リングを再度歩く: 違う時間帯や天候によって、リング越しに見える風景や体感も変わります
  • もう一度、森の中へ: いったんパビリオンで感じた想いを持ち帰り、森のアートとの会話を深めてみる

Better Co-Beingで呼び起こされた問いや感覚は、決して一度きりで終わりではありません。万博のほかのエリアや、日常へ戻ったあとにも、ふとした瞬間に静かに再生するかもしれません。

大屋根リングを一周する場合はおよそ30分、静けさの森のアートを全て回ると30-60分かかります。一方でこれらの体験は予約がなくても、好きなタイミングで行うことができるので、来場後の任意の時間で体験して頂くことが可能です。 時間に限りがある場合でも、大屋根(リング)に数分だけ登ってみてください。リングの上から会場の雰囲気を感じていただくだけでも、万博のスケール感を味わえます。また、静けさの森で、ご自身の関心や考え方に近いと感じる作品を一つだけでもご覧になることで、Better Co-Beingでの体験がより身近なものになるでしょう。当日は、これらの繋がりを感じながら、ご自身のペースで万博をお楽しみいただければ幸いです。

大屋根リング、静けさの森、そしてBetter Co-Beingを巡るこの旅は、世界の多様な未来像を俯瞰しながら、いのちのつながりや違いを尊重する心を深く感じ取るプロセスでもあります。万博のテーマを手がかりに、あるいはその日のインスピレーションに導かれながら、会場を巡り、響き合う未来を思い描いていただければ幸いです。 今ここから始まる小さな問いや感覚が、皆さまそれぞれの世界を広げ、そして新しい未来へと響きあうことを願っています。

皆さまのご来場を心よりお待ち申し上げております。